広い意味ではカヌーかも
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2種類のパドル
いろいろな人に聞かれることとして多いのが、カヌーとカヤックってどう違うんですかという質問です。
何ちゃってカヤッカーの私としても、とても興味があるところでした。 現在出ている出版物や、いろいろな方のお話しを聞くに当たって総合的に言えることは、広い意味で言うとすべてカヌーなのかなということです。
その中で特に、漕ぐツールによって、カヌーorカヤックと呼びわけをしています。マングローブツアーでも紹介しています。
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ダブルブレードパドルを用いて楽しむものをカヤックと呼ぶことが多いです。。ブレード(水を捕らえるプレート、板)がシャフト(握る棒)の両側についているタイプのものが、ダブルブレードパドルです。
シングルブレードパドルを用いるものをカヌーと呼ぶことが多いです。ブレードがシャフトの片側だけについているタイプのものが、シングルブレードパドルです。
こんな考え方も・・・
船体の構造がどちらかというと密閉型(クローズドデッキ)になっているものをカヤックと考えることもできます。
船体上部の構造が開放型(オープンデッキ)になっているものをカヌーと考えることもできます。
ただしデッキの上にシートがあるシットオントップタイプのものはオープンデッキにもかかわらず、カヤックと呼んでいます。このタイプはダブルブレードパドルを使用するからです。
その他にも漕ぐ乗り物が・・・
カヌーもカヤックも、どちらにも共通しているのは、漕ぐことで前に進んでいくことです。
これに対して漕ぐことで後ろに進んでいくものとして思いつくものに、ボートがあります(公園にある手漕ぎボートなんか、そうですよね)。
実際には漕いで前に進んでいくような仕組みの手漕ぎボートもあります。
カヌーやカヤックの場合は漕ぐ道具のことをパドルと呼んでいますが、ボートの場合はオールと呼んでいます。もっと渋く呼ぶと櫂(かい)です。
パドルは漕ぎ手が自由自在に操作することができます。ダブルブレードの場合は右と左のブレード、そのどちらかが水をとらえることになります。
オールの場合は船体に取り付けられているソケットオールと呼ばれている受け手に、ロックオールというy字っぽい金具を差し込み、オールの支点にします。このように船体に取り付けられているスタイルです。
左右両方を同時に漕ぐことで直進性が高まります。曲がる場合には左右の漕ぐバランスを変えたり、時には左右逆に漕ぐことで素早い転進もできます。
カヌー・カヤックや手漕ぎボート、渡し舟などは、小型船舶の分類上で考えるとエンジンがない船で、ろ・かい・さおのみで運転する船舶である櫓櫂船(ろかいせん)に該当します。
あくまでも漕ぐツールを目安にしての呼びわけ方法であり、あまり厳格な区別はないようです。
海辺の自然学校のシーカヤックマングローブツアーでもパドル練習のときに、簡単な紹介をしています。 やっぱり参加される多くの方が、なるほどと納得されます。 広い意味で考えると大枠でカヌーなのでしょう。 逆に狭い意味で絞り込んで考えるとカナディアンのようなものをカヌーと呼ぶことが多いでしょう。 いずれにしてもかなりの昔から、移動や運搬、猟に使われていた乗り物です。
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旅や漁の貴重なツール
シーカヤック
一般的なシーカヤックです。ダブルブレードパドルで漕ぎます。
カナディアンカヌー
西部劇でおなじみのタイプです。シングルブレードパドルで漕ぎます。
沖縄の海人(ウミンチュ)が乗っていた(今でもあります)サバニも沖縄、いや日本のすばらしいカヌーのスタイルと考えてよいのでしょうね。