オヒルギ/日本のマングローブ
赤い萼(がく)がとってもきれいです
オヒルギもとっても特徴的な根を成長させます。樹高も結構あるので、貫禄がでてきます。アカバナヒルギという別名がありますが、花弁(はなびら)は違う色です。 |
日本では分布範囲がメヒルギの次に広いです。奄美大島がオヒルギの北限となっているので、いかにも熱帯・亜熱帯の植物というイメージが強いです。
オヒルギ 木の形
樹高
樹高としては、高木にはいります。日本では最大で10mくらい、海外では20mを越えるものも。。国内のマングローブの中では樹高が高いほうです。メヒルギと比べるとどっしりとしている感じです。オヒルギ 呼吸根
膝根
逆V字型に発達する根です。膝を曲げたときの形に似ているところから膝根(しっこん)とか屈曲膝根と呼ばれています。複雑に生えている、この根で木を支えています。根は呼吸根です。マングローブが生えているような泥地は、地中に酸素が少ないので、地上に露出した根で呼吸(ガス交換)を行っています。このような気根を特に呼吸根といいます。オヒルギは大きくなってくると膝根を展開しながら、樹木本体は板根が発達することがあります。
オヒルギ 樹皮
皮目(ひもく)
樹皮には皮目ができます。皮目には植物の中と外の空気を流通させる、いわば呼吸の働きがあるそうです。オヒルギ 葉
形
ほかのマングローブと比べると葉の大きさは大きめです。葉先にいくほど、ややとがっています。葉の付き方
形と大きさ
形は楕円形。先のほうはとがっています。大きさは、葉身長(長径)は大きいもので約13㎝。葉幅長(短径)は約5㎝、葉柄長(付け根の長さ)は約3㎝といったところです。枯れ葉
フィルター作用によっても、まだ残ってしまう塩分を、さらに葉にためていきます。その後に落葉させることで、樹内の塩分を減少させています。メヒルギやヤエヤマヒルギでも行われていますが、葉の断面をなめたときには、オヒルギのほうがしょっぱく感じるかもしれません。オヒルギ 花
開花時期は春。細長い8~12枚の萼(がく)があり、内側に黄色からクリーム色っぽい花びらをつけます。を咲かせます。ただ萼に包み込まれている感じなので、ちょっと確認しにくいと思います。萼の色が鮮やかなので、アカバナヒルギの別名を持っていますが、花弁は違う色です。
蕾(つぼみ)
オヒルギ 果実(胎生種子)
長さは約20㎝をこえることも。メヒルギと比べるとかなり太くて大きい感じです。