ストッピング(ブレーキ)
海でも川でも、カヤックの第二歩目はとにかく止まることです。停止するテクニックをストッピングということがあります。そのままストップ(停止)ということです。実際は減速する(スピードを弱める)ことです。
ブレードを入れる
斜め後ろに差し込む
カヤッカー(漕ぎ手)のやや斜め後ろ側の水中にパドルのブレードを差し入れます。
水をプッシュ
後ろから前へ
後ろから前へブレードを押し戻します。フォワードストロークと同じように上半身の回転で漕ぐようにすると、肩をいためにくいです。
左右のバランス
両側をバランスよく
反対側も同じようにやや後ろ側の水中にブレードを差し込んで、後ろから前へ押し戻します。これも腰の回転を使って。
早めの減速
急な制動は転覆の可能性も
左右でこの動作を行うことで、カヤックはまっすぐの状態でスピードが落ちます。片側だけで行うとカヤックは回転していきます。減速が足りない場合は、左右で後ろから前に漕ぐ動作を繰り返してください。ちなみに、この動作を繰り返すとリバースストローク(後進)になります。
カヤックの安定性による違い
クローズドデッキカヤック(みなさんがテレビなどでよく見る、腰まで入るようなタイプのカヤック)は船体が細身なので、いきなり水中にブレードを差し込むとそのまま転覆する場合があります。ですからクローズドデッキカヤックやその他のやや細身のカヤックの場合、減速する際はブレードの裏面(凹凸の凸の側)で水面をなでるように押さえつけながら、ブレード面を起こしていきます。この動作を左右で繰り返して減速します。マングローブツアーで使用するような幅が広くて、かなり安定性があるシットオントップタイプのカヤックの場合は、前述の水中にブレードを差し込む方法を教わることが多いです。しかし車と同じで、急な動作は転覆の原因ともなります。スピードが出ているときにいきなりブレードを水中に差し込むと、カヤックのバランスが悪くなり、時には転覆することも。早めにブレーキをかけて徐々に減速していくゆとりがあると良いでしょう。カヤックのバランスを見ながら、調整してみましょう。クローズドデッキカヤックでおこなうようにブレードの裏面(凹凸の凸の側)で水面をなでるように押さえつけながらの減速を繰り返すことも有効です。