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ボトム


シーカヤックの船底部分、船底をボトムと呼んでいます。
一般的な船舶の場合は、一重底と二重底構造があります。船底板が1枚だけになっているタイプは、万が一水が流れ込むと浮力を失い沈みます。
これに対して二重底のものはさらに上板(デッキ)をはり、船底板との間を気密構造にすることにより大きな浮力を得る事ができます。
転覆しても沈まない浮沈構造になっています。
シットオントップのカヤックは船底部分とデッキ部分の間が気密構造になっているために転覆時も大きな浮力を維持できます。
また、このボトムの形状によって、カヤックの航海性能が大きく変わってきます。
リバーカヤックと呼ばれるような、おもに河川での使用を想定しているカヤックは、ラウンドタイプといって、ボトムの切断面の形状が楕円形となっています。
そのためにカーブが多い河川での操船で、カヤックの方向転換がしやすくなっています。
これに対してシーカヤックのように海洋でのツーリングを想定して想定してデザインされているものは、航行中の直進性を重視しているためにキール(竜骨)と呼ばれる船首から船尾にかけての直線立体構造のデザインがとられる場合があります。
直進性を高めるのと同時に、船体の剛性の維持にも役立っています。
シットオンタイプはセルフベイリングホールという自動排水の穴がついていることが多いので、デッキからボトムにかけて、穴が貫通しています。長年の使用によって、このボトムのセルフベイリングホール周辺に亀裂が入ることがあるので、沖縄のマングローブツアーの体験業者は修復やメンテナンスに苦労しています。

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